2025年3月20日木曜日

奈良時代の九九、かけ算ーー月本直子論文「『口遊』に見える『たゐにの歌』と九九」

 最新の論文に、月本直子著「『口遊』に見える『たゐにの歌』と九九」『上代文学研究』第40号、学習院大学上代文学研究会、2024年、10-36頁 がある。

 未知の研究者である。力編。長い年月、このテーマに集中的に取り組んでこられた月本氏の論は緻密である。今後は、日本の教育界において、九九を教える方々はすべてこの論文を一読しなくてはなるまい。

 ただし、一点だけ瑕疵があるとすれば、朝鮮半島の百済の古都から出土した木簡を見逃していることである。渡来人に関する情報を記す必要はあるまい。古代渡来人の主流が百済人であったことは周知の事実である。その故地の九九が古代日本と同一であったとすれば、日本との関連は中国だけではなく、古代の朝鮮半島への関心も拡大する必要があろう。

 


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