「けけれなく」は、 「こころなく」
鍋島報效会徴古館蔵『東遊歌図風俗』に、
「甲斐が嶺をさやにも見し けけれなく横ほりたてるさやの中山」(飯島一彦・富田紘次「解題・翻刻鍋島家本 『東遊風俗歌』(『梁塵研究と資料』29号、2012年)
とある。
この「けけれなく」の語義に苦しんでいたところ、すでに福田良輔先生が
*「心なく」
と解釈できると一刀両断で指摘なさっていた。何ということはない、
「オ列音が 工列音 になる事は、駿河や東部遠江の地域においては、奈良時代実際に存在してい江該地域の代表的方言現象であり、また稀には工列音がオ列音になる現象も実際に存在したものと思われる」
であったお話。疑問が氷解。
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