近世の伝聞記録「耳嚢」にみる〈障害〉 : 素材と論点
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親の思いは一つ。元気な我が子の誕生。それは安産の神々の多さで確認できよう。しかしながら、内閣府のデータによると、不幸にも身体・知的・精神障害などを合わせると 国民の約9%が障害を有する という。確かに国際的な疫学研究では、
先天異常(心疾患、染色体異常、四肢・臓器形成異常など)
出生後すぐに判明する知的障害・重度発達障害
などを想定しなくてはならない。日本国民の
身体障害者数(423万人)
知的障害者数(126.8万人)
精神障害者数(603万人) といった統計データも発表されているらしい。今、ここで私は障碍者と書いたが、その反対語を「健常者」」としていない。なにが「健常」なのかを断言できないからである。「健常者」のレッテルの下で、さまざまな残忍な非人間的な行為を平然と行うからである。その典型は戦争・殺人。 江戸時代、幕府の高官であった根岸鎮衛が民衆を支配する為政者側からの視点で障碍者に関するメモを残した。彼は幕府のエリート層出身者ではなく、むしろ売官によって零落した御家人の株を購入して身分上昇を遂げていった人間だけに、厳しい身分社会の中で障碍者のおかれた立場は良く見聞きした。プライドだけが高いサムライとは一味違い、温かみのある視線はその出生にあった。
高野信司の高論の一読をこう。
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