2018年4月21日土曜日

『朝鮮通交大紀』を通して見る対馬藩

田中健夫先生に教えて頂いたことであるが、『朝鮮通交大紀』の宗家文庫本と内閣文庫本とは大きく異なるという。それを聞いた後、改めて両本を対校して初めて、序文がまったく別であるだけでなく、本文も両者の差は顕著であると知った。幕府に提出した内閣文庫本には宗家文庫本を換骨奪胎するばかりでなく、日朝外交関係の真実を語ることもない。つまり自らに不利な情報を幕府に伝えまいと必死になる対馬藩の苦労の跡を見る。

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