沙羅書房目録第96号、295頁の10785には、売価378000円の「象胥紀聞」が販売され、
*揃 江戸後期写 絵入 西荘文庫蔵印
とある。
興味を引くのは、西荘文庫蔵印である。周知のごとく、西荘文庫の主人は小津桂窓である。桂窓、松阪の人、名は久足。文化元年(1804)誕生し、安政5年1856)死去。問屋「湯浅屋」の6代目。
西荘文庫は戦後散逸し、沖森書店を経由して、昭和26年11月の売り立てで、天理図書館・早稲田大学・無窮会図書館神習文庫、日本大学などに架蔵されるに至ったと思われる。
西荘文庫は戦後散逸し、沖森書店を経由して、昭和26年11月の売り立てで、天理図書館・早稲田大学・無窮会図書館神習文庫、日本大学などに架蔵されるに至ったと思われる。
さて、著者の小田幾五郎の生年は、1755-1832である。小田幾五郎の逝去後、わずか24、5年で小津桂窓の手に入ったのが、「象胥紀聞」であった。それほどに江戸後期の文人たちが朝鮮情報を欲しがっていたと言えよう。
なお、西荘文庫の蔵書印は、国文学資料館の蔵書印DBに詳しい。
なお、西荘文庫の蔵書印は、国文学資料館の蔵書印DBに詳しい。
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